#43 [言葉のニュアンス]
#43 [言葉のニュアンス]
距離も近く、語順も同じ韓国と日本。
簡単にお互いの言葉を覚えられそうだが、韓国語を勉強していると言葉のニュアンスの違いが時に驚かされる。
最初に驚いたのは"愛人"だ。
韓国では字の如く、愛する人=恋人のことを指す。
決して怪しい関係では無い。
しかし日本で"愛人"と言えば、不倫相手になってしまう。
"愛人がいます"なんて言えば、韓国では"あら、素敵。"と返事が返ってくる反面、日本では"は?それヤバくない?"と返ってくるだろう。
以前、韓国の友人に"八方美人"と言われた事があった。
私は友人と思っていた人に貶されたと思って気分を少々害した。
何故なら日本では「調子のいい人、誰にでも愛想を振りまく人、何を考えてるか分からない人」といった悪いニュアンスがあるからだ。
しかし韓国では字の如く「あらゆる方面で才能がある人、欠点のない人」という意味で使われる。
最高の褒め言葉だ。
「言う事ない」は日本では賞賛で使う褒め言葉だが、韓国では救いようがない、呆れて言葉が出ないと言う意味になる。
これまた全く逆の意味になる。
調べてみると、同じ言葉でも意味が真逆だったり、ニュアンスが違う単語がまだまだたくさんあるようだ。
近くて遠い国。遠くて近い国。
同じ単語でも国を超えるとこれほどにまで意味に天と地の差がある。
歌手として女優として歌や演技を通して、まだまだ覚えなくてはいけない言葉や課題があるが、日本語の"当然"にとらわれず、韓国語のニュアンスを感じて勉強しなければならないと更に感じるキッカケになった。